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いつか朝日が昇るまで

子育て、受験、日々考えたことなどを紹介するブログです。みなさんの気楽な子育て,中学受験を応援します。

子供もいろいろ,親もいろいろ,だから悩みもいろいろ

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虐待や育児疲れの問題が表面化して,虐待死事件も多く報道されています。こうした問題に対して育児支援を充実させるというのはもちろん重要なのですが,その前に育児の悩みというのは人によって全然違うということを理解する必要があります。例えば大日向雅美先生は以下のように述べています。

 子育ての悩みは、身近な人ほど、客観的に理解しにくい。「みんな同じよ」と励ますと、母親は悩みを打ち明けにくい心境になる。つらさがどこにあるのか分かるまで、周囲がゆっくり話を聞くことが大切だ。母親は、自分の置かれた状況を客観的に認識するために、時には信頼できる所に子どもを預け、距離を置くことが有効だ。

育児疲れ、どう支える 厚木、母が6歳と3歳殺害容疑 悩み、家族や市に漏らす:朝日新聞デジタル

 

育児疲れを起こすということは育児にそれだけ向き合っているということです。うまく一時保育を利用できる人はそれだけ自分のことを理解し,気持ちもコントロールできると思うのですが,何でも自分でやりすぎてしまうと自分のことがコントロールできなくなります。自分が肉体的にも精神的にも疲れているかも分からないという状況もあるんですよね。

 

我が家もそれで喧嘩みたいになったことがあります。

 

私「ちょっと休みなよ」

妻「やることがたくさんあるから休めない」

私「絶対何もやってはダメ」

妻「何で?」

 

とまあ,こういうやり取りがあるんですが,私が見ているととても疲労している妻は自分が疲労しているという自覚がない。本人は育児の日々で気が張っているのか,疲れを 感じない状況なのかもしれません。そういう場合,周りが強制的に休ませる必要があって,まあいろいろと喧嘩になったりもするのですが,それでもやらないといけないわけです。それが家族の役割であり,旦那さんの役割なのかなと思います。

 

こうした状況の中で虐待と言うのは突発的に起こるもので,特別な事例ではなないというのが実感です。

 

虐待をするかしないかの境界線ははっきりと存在しているわけではない - いつか朝日が昇るまで

 

また育児というのは人それぞれ悩みがあって,他人から見たら「なんでそんなことで悩んでいるの?」というのもあります。厚木の件も正確に何に悩んでいたのか分かりませんが,周囲の証言は以下のようになっています。

 

 県警によると、山本容疑者は「育児や家事を続けることに自信がなくなった」などと供述。夫には昨年十月ごろから「育児に疲れた」と漏らしており、実母にも今月に入ってから相談していたという。
 同じマンションに住む四十代主婦は「お母さんは昨年秋ごろ、次女の入園に関し、二年保育にするか三年保育にするかなどで悩んでいる様子だった。信じられない。一人で抱え込んでしまったのかな…」と推し量っていた。

 東京新聞:「昨秋から育児に悩み」 厚木の姉妹殺人未遂容疑の母 県や市に相談なく:神奈川(TOKYO Web)

 

例えば離乳食の悩み。今でこそ「子供が食べるようになるまであげなくてもいいか」という気持ちでいますが,長男の時はせっかく作ったのに全然食べない。作ったものをすべて捨てることになるストレス。「何で?どうして?」と悩むんですよね。こうした悩みは結構相談されるんですけど,悩んでいる人はとても悩んでいるわけです。そうした悩みに対して「そんなことで悩んでも仕方がない」と言うのではなく,よくその人の話を聞いてあげることはとても大切ですね。話す側の中にはそれで悩んでいるということが恥ずかしいのではないか,ダメなのではないかと思っているところがあるので,なかなか相談できない人もいます。雑談形式でみんなで話し合うのが良い形なのでしょう。

 

最近では寝ない子と言えば我が家のことを指すらしく,寝ないんですと疲れた母親が子育て広場に来るとあの人も寝ない子よと紹介される妻。こういう悩みは寝ない子を育てた人でないと分からないというのがあるのでしょうね。

 

寝ない子育児は「殺人的修行」という話(追記あり) - いつか朝日が昇るまで

 

 

「いい父親」「いい母親」になろうとする必要なんてなくて,もっと周りを頼ってもいいと思います。子供もいろいろ,親もいろいろ,だから悩みもいろいろ。そして家族もいろいろです。それぞれの家族でよく話し合うこと。また地域もいろいろ。それぞれの地域で子育て支援の在り方を考えてほしいです。育児に正解はないのかもしれませんが,「もう育児に疲れました」と言い合える場は家庭にも地域にも必要だと思いました。私たちは地域のそういう場でずいぶん助けられましたので,今度は自分たちがそういう場に恩返しできるようになりたい。そんなことを日々話しています。

 

基本的にこうした地域の取組はボランティアで行われています。私は予算をしっかりつけた方が良いと思いますが,たとえ予算が付いたとしても微々たる額でしょう。そうした中でこうした支援を続けていくために,自分たちの参加しないといけないと思います。支援される側から支援する側へ。そんな日が来るのもそう遠くないのかもしれません。

  

 

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加害者は変われるか?: DVと虐待をみつめながら (ちくま文庫)

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