いつか朝日が昇るまで

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ひきこもりからの脱出~我が弟の場合

引きこもりとは

NHKのクローズアップ現代で引きこもりのことがやっていました。田舎に戻っても仕事がなく引きこもってしまった例がのっています。そのような方たちを地域の力で外に出そうという試みを行っているようです。

 

ひきこもりを地域の力に  - NHK クローズアップ現代

 

このように政治問題にまでなっている引きこもりですが,そもそも引きこもりって何でしょう?厚生労働省は次のように定義しています。

 

さまざまな要因によって自宅以外での生活の場が、長期にわたって失われている状態で、以下の2つの条件を6カ月以上満たしているもの

1)仕事や学校へ行かず自宅を中心とした生活を送っている

2)家族以外の人とほとんど交流しない

注:統合失調症や中等度以上の精神遅滞、身体疾患を除く

(厚生労働省ひきこもり対応ガイドライン2003)

http://www8.cao.go.jp/youth/suisin/pdf/hikikomori/s1-2.pdf

 

ではなぜ引きこもりになるのでしょうか?以下は男性に限定された理由です。すべての男性に当てはまるわけではないでしょうが,以下の理由があげられています。

 

なぜ日本人は引きこもりになるのだろう?

 

 引きこもりのきっかけは"成績が悪い"とか"失恋した"、といった些細なことかもしれない。しかし引きこもり自体がその後のトラウマの原因になりうる。また、強力な社会的要因が引きこもりを長引かせることもある。

 

 

 そのような社会的要因の一つに"世間体"がある。それは世間に対するその人の体裁とか見栄みたいなもので、"周囲に対して良い印象を与えなくてはならない"と思う気持ちでもある。長く引きこもっていればいるほど、社会的に不適合だと考えてしまう。そして時が経つにつれ、残っていた自信や自尊心を失い、家を出るということがどんどん恐怖へと変わっていく。両親も世間体に敏感になり、"専門家に助けを求めよう"と思い至るまでに何ヶ月もかかってしまう。

 

 二つ目の社会的要因は日本的な家族関での依存、つまり"甘え"だ。日本の若い女性は伝統的に結婚するまで親元にいて一緒に暮らし、男性は独立せずに生まれ育った家に住むこともあった。約半数の引きこもりは両親に対して暴力的であるにもかかわらず、家族は彼を追い出すことを考えもしない。

 

 (省略)

 

「伝統的に日本人の心理は集団を重んじる人々だった。彼らは集団の中で目立つことを良しとしない。」と、東京の精神科医、鈴木ゆりこ氏は語る。

 

 「しかし、特に若年層はもっと個別の、または個人的なケアを必要としている。私達は個人的な社会と、組織的な社会が混じった状態にいると思う。」両親の理想を心から実現しようとする引きこもり達も、そんな自分に挫折を感じてしまうのだ。

なぜ日本人は引きこもるのか?(英BBC取材) : カラパイア

 

まじめな人は親の期待にこたえようと頑張っているのですが,それがうまくいかず引きこもる。そしてそんな自分にも幻滅し,さらに引きこもる。こういう悪循環があるのでしょうね。

 

 引きこもりのきっかけは?~弟の場合

何回かこのブログでも言及していますが,我が弟はひきこもりでした。原因は大学で指導教授とうまくいかず,留年してしまったこと。コミュニケーションがうまくできない弟は先生と話し合えなかったのでしょう。ずるずると研究室にいかなくなり,4年生を2回やることに。

 

当時は「死にたい」と電話してきて,我が家では大変な問題になりました。それでも何とか大学は5年間で卒業したのですが,そんな状況ですから就職活動もせず,結局,ただ実家に戻っただけでした。

 

我が弟はまじめな性格で,しかも大学も国立大学にストレートで合格。特に挫折といったものも経験したことがなく,留年が人生で初めての挫折であったと思います。さらに父親譲りの頑固な性格で周囲の助言は全く受け入れません。

 

そんな感じで実家に戻った弟。働く気はありません。しかし,建前上は「医学部に行くために勉強する」と言っていました。

 

引きこもりからの脱出

そんな感じで5年ぐらいたったのでしょうか。相変わらず働くきっかけをつかめない弟。医学部と言っていましたが,センター試験は全く受けませんでした。そんなある日,祖母が亡くなります。祖母はお風呂に入っているときに心臓まひになって沈んでいたようです。そしてそれを発見し,引き上げたのが弟。

 

そこから弟は父親が紹介した職場で働き始めます。正社員としてです。給料は決して高くはありませでんが,大きな一歩でしょう。

 

そもそも根が真面目な弟。いったん就職するとその会社を止めずに現在も続けています。次は婚活と言っていますが,果たしてどうなることやら…。

 

さいごに

 子育てと同様,引きこもりもこれこそが最善の策というのはないように思います。今,弟が元気に働いているからと言って,引きこもっていた当時に無理やり働かせていても同じように働いていたかと言えば,違うと思います。

 

原因はおそらくあるのでしょうけど,脱出するにはきっかけが必要です。そのきっかけをどれだけ多く与えられるかが家族に問われることになるのでしょうね。

 

 

不登校、ひきこもり こころの解説書―僕がひきこもりだったときに言えなかったこと

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