いつか朝日が昇るまで

子育て、受験、日々考えたことなどを紹介するブログです。みなさんの気楽な子育て,中学受験を応援します。

「もう勉強やめたら」と言われる日

今回はちょっと研究の話。研究の話と言っても研究の中身ではなく,研究者が研究者として生きていくことの生きづらさについてです。以下のエントリー読んで,その博士課程に進学した人の苦労が目に見えるようなので…。

 

再々:ポスドクや博士課程の就職の話をする場合には「博士課程=大学院」と呼ばないで欲しい - 発声練習

 

私自身は現在,無給の研究員ではありますが,自分で会社作ったりバイトしたりして生活はできています。もちろん,そのような形態ですので,研究がしっかりできているという状況ではありません。もっとも大学の専任になれば自分の研究の時間が十分に確保できるのかと言えば,そうではないのでこれは皆さん同じかもしれません。

 

それで今回,大みそかも正月も返上で論文を書いていたのですが,それに対して私の親が「そろそろ勉強もやめないといけないなあ」と私の妻に言ったようです。私の妻は勉強をしてきた人間なので,勉強や研究をやめるという発想がよく分からない(勉強って一生やるものでしょうと思っている)ので,親の意見には反対なのですが,「○○が田舎に帰りたくないという理由がよく分かる」と言っていました。

 

田舎ではもうすぐ40歳になろうという男性がまともに定職につかず,研究しているなんていう状況は信じられない状況なのです。20代のころは「勉強頑張って」なのですが,30歳が近づいてくると「あんたいつまでそんなことしているの?」と言われるようになります。そして実家へ帰らなくなります…。

 

田舎の場合,定職について結婚して子供を持ってというお決まりのコースから外れると,そのコースに戻そうとする圧力がかなりあるわけです。でも,私の場合,定職にはついていませんが,結婚して子供もいるんですよ。「もう研究のこと言われることはないだろう」と思いましたが,今回の帰省中にも妻が言われたというのはびっくりでした。

 

こういう圧力って本当に大変で,それに逆らいながら研究を続けるのって結構つらいものがあると思います。確かに研究を続けていも「高学歴ワーキングプア」の道をひた走るわけで,親としては心配なのかもしれません。次のような記事もありますし,心配される理由も分かります。

 

“高学歴ワーキングプア”が急増中! 「官製資格ビジネス」に乗せられた博士たちの悲痛|格差社会の中心で友愛を叫ぶ|ダイヤモンド・オンライン

 

ポスドクなんて、我々から見れば天国ですよ」

 

とため息をつくのは細谷伸治さん(仮名・40歳)。都内私立大学の非常勤講師で、専攻はドイツ文学だ。

 

 無理もない。週に1コマ(90分の講義)につき、月額2万5000円。これが非常勤講師の平均賃金である。

 

 コマの数を増やすことでしか収入を上げることができない彼ら。最悪の場合、半期分の仕事しか得られず、年収15万円という人もいる。しかも大学の講師職は、その専門性の高さゆえ、職場の数そのものが多くない。

 

 

 首都圏ほかの大学非常勤講師組合の2007年度アンケート調査によれば、専業非常勤講師約600人のうち、ほぼ半数が年収250万円以下だ。

 

(省略)

 

現在、年金暮らしの母親と同居中。自身は国民健康保険はかろうじて払っているものの、とても年金までは払えない。

 

 「このまま定年まで勤められたとしても、将来は生活保護を貰うしかないでしょう」

 

 前出の組合で委員長を務める松村比奈子さんによると、非常勤講師の中には健康保険すら払えず、無保険状態の人も少なくないという。

 

 都内私立大学などで非常勤講師を務める富山幸一さん(仮名・42歳)も、健康保険料は払っていない。

 

 「ずっと親の扶養に入っていました。電話を止められるくらい貧乏でしたから。今も被扶養者かどうか、ですか?じつは怖くて親に聞けないでいるんです。

 

 健康面については不安が大きいですね。かけもちで非常勤講師をしているので、移動時間だけで1日に5、6時間取られることもある。若いころと違い、仕事と研究を両立がだんだんきつくなってきています」

 

こういう現状を考えると親の心配も分かるわけですが,私の場合,こういう状況にならないようにと仕事を探し,続けてきたわけです。それでそれなりに稼ぐことができるようになっており,研究も一生続けられる環境を確保しました。

 

だから親から「勉強を辞めた方がよい」と言われたくはないわけです。こういう辛い生活環境で頑張っている研究者の皆さんもどうやって生きるか,どうやって研究を続けるか考えているわけです。支援してくれとは言いませんが,暖かく見守ってあげてほしいものです。

 

最後に

これから博士課程に進学される方(文系)は自分がどうやって生きるかだけは考えておいた方が良いと思います。まともな就職先などありません。それを前提に進学されるのが良いでしょうね。生きていれば研究できますから。

 

 

 

博士課程に進む学生さん,進学は価値>価格ですか?

博士課程に進む学生さん,進学は価値>価格ですか?