いつか朝日が昇るまで

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子育てよりも残業したいという本音

働いている女性の本音,「子育てより残業の方が楽」という記事がありました。確かに子育ては自分の思うようにはなりませんが,仕事は自分で管理できるので楽だという意見は多くあると思います。

 

 先日、社内結婚をして子育て中の女性編集者と一緒に仕事をする機会があり、ちょっと驚くような愚痴を聞きました。

 

 「ダンナばかり残業していてずるい。家に帰って家事をしたり子供の面倒をみるよりも仕事のほうが明らかに楽で面白いから。たまに私が残業して帰ってくると21時過ぎているのに子供を寝かしつけていなかったりする。かなり頭にくる」

 

 子育てより残業のほうが楽――。仕事のできる女性の偽らざる実感なのでしょう。

 

 この気持ちは子どものいない僕にも少しわかります。僕は製造業に携わる妻と結婚してからは朝型になりましたが、夜に取材が入ることも多いですし、たまには明け方まで原稿を書き続けたくなるからです。でも、「夜の仕事」をしすぎると夫婦で過ごす時間が皆無になるので控えています。特に小さな子どもがいる夫婦の場合は、配偶者が平気で夜まで働いていたら不公平感や孤独感を募らせるのは当然でしょう。やっぱり夫も含めた全社員が残業ゼロの時短社員になるしかないのかな……。

 

 残業ゼロが実現しない現状では、「残業も当たり前の社員=正社員」なのだから、残業ができない妻や夫はパート社員に転換するか職住近接の自営業者になるしかありません。それが嫌ならば選択肢は3つです。高い費用をかけてベビーシッターを雇う、両親に子育てを任せる、そもそも子どもを作らない。 

 「子育てより残業のほうが楽」つのる夫婦の不公平感 −働く時間・男の言い分 (プレジデント) - Yahoo!ニュース

 

こういう意見は脱社畜ブログでも見られる意見ですね。

 

あとは、会社側にこのような評価制度を導入するメリットがあるかという話になると思うのだけど、僕は十分にあると思っている。残業が常態化しているような組織は、生産性がおそろしく低い。人件費だって、残業代を払わなければいけないので余分にかかっている(サービス残業だから大丈夫、とか言う会社は論外なのでさっさと潰れるべきだ)。「短時間で終わらせたほうが評価される」となれば、人はうまいやり方を工夫して考えるようになり、生産性も上がる。人件費も抑制される。そうやって、「早く帰るインセンティブ」を与えることが、逆に働く人や会社を健全にするのではないだろうか。

 

社員がみんな定時帰宅するようになれば、会社にとってもそれはいいことだ――そういう認識が広まることが、アホらしい残業我慢大会を終わらせる最初の一歩になるのかもしれない。 

 定時帰宅を「プラス評価」する仕組みが必要 - 脱社畜ブログ

 

確かに残業しないで仕事が終わるのは良いことなのですが,我が弟などを見ていると,仕事がない時はバイトや派遣を切って人件費を調整します。それで仕事が増えると正社員に残業を強いるという仕組みが出来上がっています。

 

そんなことするなら社員を雇えばいいではないかと思うわけですが,中小企業は常に仕事があるわけではないので,いったん雇ってしまって仕事がなくなってしまうと切るに切れないというのがあるようです。だから雇用流動化という人がいるわけですが…。

 

そのような事情はさておき,残業込での労働が前提とされる場合,上記のような社会になるのかもしれません。以下,元記事ではシンガーポールの事例にも触れています。

 

■金持ちでないと子育てできない社会

 

 その昔、シンガポールは高学歴(高所得)女性にだけ結婚と多産を推奨していました。他人に迷惑をかけずに子育てできる余裕がある人だけが結婚・出産をするべきで、その他の貧乏人は一代限りの人生を慎ましく全うしろ、というわけですね。

 

 すごく偏った政策のように思えますが、長時間労働が常態化している日本も暗黙のうちにこの政策を採用しているのです。実際、正社員にもなれない低所得層の増加と未婚率の上昇はリンクしています。時短社員が居心地の悪さを感じるは、「残業できないのなら正社員であることを辞めろ。そもそも子どもを作るな」というメッセージを社会全体から受け取っているからではないでしょうか。少子化が進行するのは当然ですね。

 

 誰もが残業せずに子育てもできる社会に転換するのか、「余裕のない共働きサラリーマンカップルは子どもを作るな。再生産は金持ちに任せろ」という社会がこのまま進行するのか。どちらかしかないと思います。「育児休暇を3年に延長」とか主張している安倍政権が続く限りは後者になってしまう気がするけれど……。

「子育てより残業のほうが楽」つのる夫婦の不公平感 −働く時間・男の言い分 (プレジデント) - Yahoo!ニュース

 

ただし金があれば子供をたくさん持つというわけではないということに注意が必要です。以下のグラフを見ると分かりますが,年収400万円以上では収入と出生人数の明確な相関は見られません。

 

 

http://www.caa.go.jp/seikatsu/whitepaper/h17/10_pdf/01_honpen/pdf/hm020100.pdf

 

 ただし400万円未満では子供がいない割合が多いというのが分かりますね。だから金持ちしか子供を持てないという批判は間違っていますが,収入に応じた育児支援は必要だろうとなります。

 

ただその育児支援は不十分であるので,共働きをすることで世帯年収を上げ,子育てをしていこうという話になっているわけです。しかし,残業できないで育児をしている方が不公平感を持ってしまうので良くないと元記事は批判しているわけですが,それで良いという奥さんもいますし,「私は専業主婦がしたい」という奥さんもいるわけです。そのようなさまざま選択肢が存在するのが豊かな社会であると思うので,必ずしも時短のみがこうした問題を解決するとは思わないのですが,どうでしょうか?

 

元記事に出ている奥さんの例で言えば,旦那さんが寝かしつけをしてくれればいいのでは思ってしまったのは私だけ?

 

 

あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。

あ、「やりがい」とかいらないんで、とりあえず残業代ください。