いつか朝日が昇るまで

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マーク作って問題が解決するならこんなに楽なことはない~ベビーカー優先マークについて

ベビーカー優先場所を表示するためのマークが発表されました。お役所の目的は以下の通りです。

 

公共の場でのベビーカーの使い方に指針を示し、子育て世代を応援するとともに、周囲の人々に理解を求める狙い。国交省は啓発ポスターも作成し、ベビーカーで階段を上り下りする際の手助けなどを呼び掛ける。また親たちにも近くの人にぶつかったりしないようマナーを守るよう求める。 

 車内にベビーカー優先場所表示 折り畳まなくてもOK - 47NEWS(よんななニュース)

 

 

公共交通機関でのベビーカー利用をめぐっては、周囲の乗客から「通路をふさいで邪魔」「昔は抱っこした」などの不満も少なくない。だが、ベビーカーをたたむと体勢が不安定になって転ぶおそれがある。「子育てしやすい環境づくり」の観点から、たたまずに乗れるようにした。車内ではストッパーをかけ、バスではベルトで座席などに固定してもらう。

 

 

 ほかの乗客との摩擦を防ぐため、保護者には「接触や通行の妨げなど操作に気をつけましょう」と呼びかける一方、周囲には「温かい気持ちで見守って」「手助けを申し出てみましょう」と理解を求めた。

 ベビーカーたたまず乗車OK 公共交通機関でルール化:朝日新聞デジタル

 

相変わらずのマナー向上政策なんですね。こういう人の意識に働きかけることははっきり言えば誰でもできます。民間の企業がマークを表示するだけでもいいですし,鉄道各社がそれぞれの判断ですることもできるわけです。

 

結局のところ「お互い譲り合いましょう」といっているだけで,これで問題が解決するとは誰も思っていないし,役所も思っていないのではないでしょうか。

 

以下の国土交通省の資料もせっかく国際比較をしているのに意識の問題になっているのは残念ですね。

 

日本、韓国、英国、フランス、ドイツ、スウェーデンの首都6都市圏における居住者への調査によれば、我が国(東京)の公共交通ベビーカー利用に対する意識の特徴として、 

-混雑時に公共交通に「ベビーカーを折りたたまずに乗車する」ことを不快・迷惑と感じる人の割合 が高い。 

-ベビーカーで移動する際に公共交通を利用する頻度が高いが、混雑時間帯を避ける割合が高く、公共交通車内でベビーカーを折りたたむ割合が高く、公共交通車内でベビーカーを折りたたむ割合も比較的高い。 

-ベビーカーで公共交通利用時に周囲の乗客による助けが少ない。 

ことがわかる。〔ベビーカーでの公共交通利用に対する意識の国際比較〕 

http://www.mlit.go.jp/common/001014270.pdf

 

 

以前書いたこの記事はかなりブコメもついたのですが,そもそもスペースがない状態で「優先」も何もあったものではありません。

アメリカだってベビーカーの問題があるのに日本だけの問題にする人たち - いつか朝日が昇るまで

 

私自身は人の善意を前提にした政策というのは政策ではないと思っていて,政策を考えるのであれば制度としてどうしたらいいのかを考えなければならないと思っているわけです。

優先的に利用できるようにすべきものって何でしょう? - いつか朝日が昇るまで

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ひとつには「優先」ではなく,「専用」スペースを作る方法。もちろんベビーカーだけではなく車いすも含めて。また忘れてはならないのは。こうした問題は日本だけではなく海外でも起こっているということ。とても良い記事がありましたのでご紹介します。

 

カナダ(トロント)

TTCの社長が、自身の出身地であるロンドンではバス1台につきベビーカー2台までの制限を設けていることを引き合いに出すと、たちまちママたちから大きなブーイングが起こった。カナダの育児情報サイトToday’s Parentの記事”Should Parents With Strollers Be Allowed On Public Transit?(公共交通機関でのベビーカー利用を許可するべき?)”は痛烈にTTCを批判し、FacebookTwitterを通じて多くのママたちの支持を得た。

 

アメリカ(サンフランシスコ)

車内が混雑している場合には、ドライバーがベビーカーを折りたたむよう要請することができるということだ。実はこのポリシーが設けられたのは今年の3月1日とつい最近のこと。それ以前は、運転手がベビーカー利用客の乗車を拒否することができ、乗車できた場合には必ずベビーカーを折りたたむ必要があった。

 

イギリス(ロンドン)

イギリスで人気のある朝のワイドショーDaybreakで、女性ジャーナリストのサマンサ・ブリックが、全ての公共施設でベビーカーの利用を禁止するべきと発言して大きな話題となった。歯に衣を着せぬ発言で知られるサマンサは現在42歳で子育て経験がないという。番組の中で彼女は、「ママたちには公共の場所でベビーカーを利用する権利はありますが、女性がベビーカーの後ろに立つとベビーカーは大量破壊兵器と化します。まるで戦闘用馬車に乗ったグラディエーターの現代版のようです。武器を手にしたママたちはとても危険です。」「ラッシュアワー時のバスや地下鉄でベビーカーを見たくありません。私はこれまでに何度も脛をベビーカーでぶつけられ、ヒールが擦り切れ、ストッキングが伝線し、もうこりごりです。」と過激な表現でベビーカー利用者を批判した。

 

イギリスのニュースサイトMail Onlineは、「サマンサはイギリス中の親たちの不興を買った」と報じているが、Mail Onlineに寄せられたコメントには、「子供たちが親の膝に乗り、座席は本当に必要としている人に提供されていた古き良き時代はもう過ぎ去ってしまった」、「よく言ってくれた!100万パーセント賛成!」、「ベビーカー利用者はTPOに配慮が必要。混雑した市場で利用する親を見かけるけど、皆に迷惑をかけている。」といったように、サマンサを擁護する声も少なくない。大人の国イギリスでもラッシュアワーや混雑した場所でのベビーカー利用に関しては賛否両論があるようだ。

電車やバスでのベビーカー利用をめぐる議論 日本と海外の比較 |

 

他にもフランス,オーストラリアの例が載っていますのでぜひご覧になってください。この記事を見ると,どの国もいろいろと苦労しているわけで,何も日本だけで論争が起こっているわけではありません。

 

私自身は専用スペースがある方が良いと思いますが,もし「優先」とするならば,客同士のマナーという問題にしないで,乗務員が混雑時かどうか,優先すべきかどうかを判断する権限を持っていないとうまくいかないと思うわけですが,どうでしょうか?

 

 

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