いつか朝日が昇るまで

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利用者負担を増やすか税金を上げるか~待機児童問題を考える

以下の記事を読みました。私自身もこのような感想を持っており,現状のままでは利用者も保育者も経営者も負担に感じる状況になっていると思います。

 

 経営に携わると、大都市圏で保育所が不足する理由は簡単にわかります。場所を食う割には儲からない、言い換えれば土地生産性が低すぎるのです。

 

そもそも保育所には、国の基準を満たす認可保育所と、その基準を満たさない認可外保育所(無認可と呼ばれることもあります)の2種類があります。認可保育所の場合、0歳児(≒育休明け)には1人当たり3.3平方メートル、子ども3人に1人の保育士が必要です。これを確保しようと思うと、10階建ての保育所ができるならともかく、民間企業が参入しようと思っても採算がとれません。

 

もちろん、参入してくる企業はあります。どうするかというと、基本的には人件費を削るケースが多く見られます。時給1000円ほどで保育士の資格を持たない人をたくさん雇うのですが、結果として、子どもを連れて行くと、担当の保育者が替わっていたとか、公設民営で年度が替わると別の業者になっていた、といったことが起きます。

 

「そんなら、補助金増やせよ」と思われるかもしれませんが、若者や子育て世代の投票率が高齢層に比べて著しく低いために、政治家は高齢者をより重視します。福祉の予算を高齢者から割いて、子育て関係に回すのは至難の業なのです。

 保育所は、なぜ需要があるのに増えないのか? | 女性差別?男性差別? | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

 

 

こういう現状では利用者負担を増やさざるを得ません。実際にそのようにしたようです。

 

確かに認可外だった時代に比べると、補助金が増えて、経営状態はかなりよくなりました。収入は自治体からの補助金利用者からの保育料がほぼ半分ずつという割合で、ちょうど収支がトントンといった感じです。しかし、現場の保育士さんたちの待遇は、公立の保育所に比べるとはるかに劣悪です。年収でいうと、半分から3分の1でしょうか。

 

子どもたちから大人気の男性の保育士さんに、飲み会の席で「この給料では、自分が子どもを持ったときに働き続けられるかどうか」と言われてしまうほどだったのです。この発言に腹をくくった私たちは、運営委員会として父母会を巻き込みながら、中堅の保育士さんに定着してもらうために、デフレのさなかに保育料値上げの提案をしました。

 

これは私も言われたことがあります。男性の保育士さんは給料が安いのでみんな辞めてしまうようです。これって福祉業界と同じです。本当に給料は安いのです。さらに子供手当が大々的に導入されましたが,いつのまにか消えてなくなりましたね。都会では保育所が必要と言われてましたけど,田舎に行くとお金が必要と言う声が多いと思うんですよね。実際に私の周りではそうでした。社会で子供を育てると言っていますが,いざお金をそこにかけようとすると反対論が出るわけです。

 

私の実感としては保育事業も福祉事業も人の善意に甘えている部分があります。保育士は子供好きだから好きな仕事をしている。確かにそうかもしれません。しかし仕事として保育士をしているのですから,しっかりとお金を払わなければいけないと思うわけです。

 

また筆者は保育事業に市場原理を導入してもこのような問題は解決しないと言います。

 

また、認可外保育所というと事故のイメージばかり浮かびますが、認可外でもきちんとした保育をしているところはたくさんあります。ただ、大都市圏で圧倒的に保育サービスが供給不足になるのは、端的に言って市場原理では解決できないからなのです。

 

 

規制緩和をすれば企業がたくさん参入して待機児童問題は解決する、などという主張もありますが、私には現実を見ていない議論にしか思えません。それはおそらく「解決」したとしても、市場原理に基づくのですから、今よりも質の悪いサービスがより高い価格で提供されることになるだけでしょう。

 

横浜市の場合,横浜保育室を導入して一定の成果を上げています。あとは保育の形式の多様化でしょう。保育の場は保育園だけではありません。幼稚園もありますし,ファミリーサポートのような形もあります。それをうまくマッチングさせようとしたのが横浜市の試みです。ただそれでもなお待機児童問題は解決していないわけです。

横浜の待機児童ゼロは1年だけだった~横浜の子育て事情 - いつか朝日が昇るまで

 

また保育施設だけでなく前述したように給料が安いため保育士不足も深刻化しています。このままでは出口なしです。

 

こうした現状の中、市では1・2歳児に絞った新たな取組みも進めている。入所希望者数が少ない新設認可保育所4・5歳児枠に、ニーズが多い低年齢児の受け入れ数を増やす新事業がその一つ。2014年度予算案で1億3230万円計上している。

 

 今年4月認可保育所に入所できなかった1歳児と2歳児で、一定の条件をクリアした保護者が対象。市は運営法人に対し助成金を交付し、利用者は月額基本料6万円を上限に支払うことになる。

 

 

 市では当初、待機児童対策により両年で約100の認可保育所を開設させることから、その3分の1程度にあたる35保育所の参加を見込んでいた。しかし「ハード面や人員面での確保が困難」との運営法人が多数あり、実際に事業実施するのは13保育所にとどまる(3月11日現在)。加えて受け入れ人数が1保育所2人〜10人程度になることや、そもそも定員枠外で受け入れること、空きスペースの確保の関係から14年度単年度事業となるなど、課題もある。

1歳児が半数以上 占める | 港北区 | タウンニュース

 

このような問題を解決するためには,保育施設が運営しやすいように全体の利用料の改定も含め,所得税に応じて払う保育料の上限を引き上げるべきではないでしょうか。横浜市の保育料を見てみると上限が低すぎると思うのです。

 

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私は税制に詳しくはありませんが,1500万円ぐらいだと上限の課税額は簡単に超えるのではないでしょうか?他の政策としては税金そのものをあげるというも考えられますが,消費税の増税後に,さらに増税するのはすぐには難しいでしょう。

 

どこに利用者・保育者・経営者の均衡点を見つけるか難しい問題ですが,保育所を作るというだけではもはや解決しないのかもしれません。みなさんはどう考えますか?

 

 

お笑いジェンダー論

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