いつか朝日が昇るまで

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命と向きあった一カ月~トキソプラズマ陽性反応で

皆さんはトキソプラズマというものをご存知でしょうか。私は今回陽性反応が出るまで知りませんでした。トキソプラズマとは何かというと以下の通りです。

 

 トキソプラズマ症とは、トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)による原虫感染症である。世界中で見られる感染症で、世界人口の3分の1が感染していると推測されているが、有病率には地域で大きな差がある。健康な成人の場合には、感染しても無徴候に留まるか、せいぜい数週間のあいだ軽い風邪のような症状が出る程度である。しかし胎児・幼児や臓器移植やエイズの患者など、免疫抑制状態にある場合には重症化して死に至ることもあり、重篤な日和見感染症といえる。重症化した場合には、脳炎や神経系疾患をおこしたり、肺・心臓・肝臓・眼球などに悪影響をおよぼす。予防するためのワクチンはない。

 トキソプラズマ症 - Wikipedia

 

またトキソプラズマの感染経路は以下の可能性が考えられています。私の妻は全く身に覚えがないので,このようなことをしていなくても感染する可能性はありますが,妊婦の方は特に注意する必要があります。

 

トキソプラズマ感染のハイリスク因子

1)不完全な加熱処理の肉(豚肉、羊肉、馬肉、鹿肉、牛肉、レバーなど)

2)土との接触、水洗いの不十分な野菜の摂取

3)海外旅行(フランスなどヨーロッパ、ブラジルなど)

4)生水の摂取

 

5)頸部リンパ節腫脹、不明熱

小島ファミリーへようこそ!

 

最初の引用に書いてあるようにトキソプラズマに妊娠中にかかると胎児に障害が出る可能性があります。

 

 トキソプラズマの垂直感染率は妊娠初期では数-25%くらいであるのに対して、妊娠末期では60-70%と妊娠週数にともなって上昇しますが、先天性トキソプラズマ顕性感染(重症感染)の危険率は妊娠初期では約60-70%に対して妊娠末期では約10%と妊娠初期の感染ほど重篤化すると報告されています。

トキソプラズマと母子感染

 

つまり妊娠初期にかかった場合,母子感染する可能性は低いですが,もし胎児が感染した場合,重篤化する可能性があるということです。我が家の場合,この検査を3カ月の時に他の血液検査と一緒に受けたのです。そのためもし胎児がトキソプラズマに感染していると重篤な障害が発生する可能性があります。

 

ちなみにトキソプラズマの検査を受けたと言っても事前にお願いしたものではなく,検査の中に入っていたというだけで実際には半分ぐらいの産婦人科でしか検査はしていないようです。ちなみに長男の時には検査していませんでした。

 

妻の友達は妻の話を聞いて自分も検査を受けるべきだと思い,産婦人科でお願いしたら「本当に受けるんですか?」「エコー検査でしっかり見ていくから大丈夫ですけど」「やりたいなら止めませんが」という反応でした。確かに異常はエコー検査で分かりますが,異常が分かった時点で薬を飲むよりも事前に薬を飲んだ方が良いんですけど,そういう知識もないようです。実際にほとんどの産婦人科医は経験したことがないので,知識はほとんどないんですね。

 

トキソプラズマの検査は2回行い,それでも陽性反応が出た場合はさらにもう一回検査をするというものです。2回目で陽性反応が出る可能性というは本当に少なく,私たちが通っている産婦人科の先生も一人しか見たことがないということ。たまたまそこにいた助産師は一人だでみたことがあると言っていました。以下のその経緯がどうだったお話します。

 

1回目 陽性反応

トキソプラズマ抗体(LA法) 基準値6未満

この検査の結果の数値は100以上で詳しい数値は出ていません。この時は本当にびっくりしました。でもまだ1回目でただ抗体があるというだけでしたから,それほど気にしていませんでした。というのも妻は小さい頃に猫の糞が入った砂を口に入れたことがあるらしく,それが原因ではないの?という楽観的な見方をしていたのです。それでもう一回血液検査をすることになりました。

 

2回目 陽性反応

トキソプラズマIgM 基準値0.8未満

この検査の結果は1.1で陽性でした。これは本当にショックでした。先ほど書いたように楽観的な見方をしていたので,まさかここでも陽性反応が出るとは思っていなかったからです。しかもこの数字を教えてもらわず,前述したように先生はトキソプラズマはほとんど見たことがない(本の中でしか知らないと言ってました)ので,この数字が高いのか低いのかも分かっていませんでした。それで薬を飲んだ方が良いのではないかと思い,先生に何回も確認したのですが,要りませんとのこと。「本当に大丈夫?」と思いましたが,結果的にこれは正しかったのです(先生すみません)。

 

それで私たちは通っている産婦人科でも紹介され,自分たちでもネットで調べたトキソプラズマの権威である三井記念病院の小島先生の診察を受けることになったのです。

 

当初,予約を取ったらなんと1ヶ月後。1ヶ月間もこの陽性反応について心配しなければならないのか…。辛いと思いました。もし妊娠中にトキソプラズマにかかっていると初期感染ですから胎児に重篤な障害がある,産まれてもすぐに死んでしまうということも考えられ,そうすると人工中絶も…。こんなことも真剣に妻と話し合ったわけです。実際に三井記念病院の方でも中絶を考える人もいるので,診断を早めにしたいと言っていました。

 

自宅に帰り,少し冷静になり,この数字を検索。いろいろネットで検索するとこの数字は低いことが分かり,おそらく妊娠期間中の感染ではないだろうと思ったわけですが,それでもその情報が本当に正しいのか分かりません。1回目の時に楽観視していて2回目で陽性反応であったというのも関係しています。

 

さらに問題になったのはもしお腹の子が大丈夫だとしたら,今度は上の子供が先天性トキソプラズマになっている可能性があるということなのです。今は大丈夫でも成人になる前に視力障害などの病気を発病する可能性があるとのこと。上の子供も調べなければ…。急いで三井記念病院に電話し,上の子供も診察してもらえるようにお願いしました。

 

「もし母子感染していたらどうするか」「きっと母子感染はしていないだろう」とそんなことを考える日々が続きます。第1子の時と違って第2子のことってあまり気に掛けなかったんですね。「ああ,全然気にしてなかったのが悪かったのか」などと全く関係のないことにまで原因を求めるという状況…。上の子は大丈夫だろうか…。それも気になりました。

 

そんな中,以前から予約していた出雲への旅行へ行くことにしました。もし胎児に何かあったら,これが最後の旅行だと…。でもきっとそんなことはない。出雲大社でお願いしようという気持ちもあったんです。

出雲大社はやはりパワースポットだった - いつか朝日が昇るまで

 

出雲大社のパワースポットぶりは上の記事に書いたのですが,その後も実は奇跡(?)が起こりました。出雲から帰ってきた翌日は妊婦健診で今まで通っていた産婦人科に行き,胎児が元気なことが確認され一安心だったのですが,その受診中,三井記念病院から電話。明日診察できますとの電話が。「こんなことってあるの?」と妻はびっくりしていました。結果的に受診日は三週間ぐらい早くなったわけです(我が家では出雲効果と呼ばれています)。

 

3回目 陰性反応

トキソプラズマ IgG抗体のアビディティ 23.6% 陰性

上の子の血液検査の結果 陰性

こちらは20%以上であれば妊娠中の感染ではないということでした。上の子も陰性で先天性トキソプラズマではないとのこと。これですべて終了。「大丈夫でした」との先生の言葉を聞いて妻は涙を流していました。「やっとほっとしたね」これが私たち二人の感想です。その後,先生が詳しく説明してくれました。本当に良い病院ですのでトキソプラズマ陽性反応に悩んでいる方は受診することをお勧めします。

 

最後に

以前こんな記事を書きました。陽性結果が出てからというもの「胎児に感染していたら…」と,以下に書いた記事にあるように命に真剣に向き合うことになりました。

個々の家族が命を選択しなければならないということ - いつか朝日が昇るまで

 

こういう問題は自分たちの身に降りかかって初めて真剣に考えることなのだと思います。まだ出産したわけではなく,今回陰性反応であっても経過観察は必要であり,子供が産まれたら先天性トキソプラズマの検査を受けなければなりませんが, 真剣に命と向きあった1ヶ月でした。無事に出産し,子供と出会えると良いなと願っています。

 

 

 関連情報(こちらも参考にしてください)

NHK生活情報ブログ:NHK

胎児が寄生虫に…妊婦に襲いかかるトキソプラズマの恐怖 - NAVER まとめ

先天性トキソプラズマ症|先天性トキソプラズマ&サイトメガロウイルス感染症患者会「トーチの会」