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いつか朝日が昇るまで

子育て、受験、日々考えたことなどを紹介するブログです。みなさんの気楽な子育て,中学受験を応援します。

3年離職率No.1の塾業界とすき家問題

ニュース 考え方

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以前以下の記事を書いてすき家の問題とアルバイトの問題を書いたのですが,今回,すき家に対する調査報告書が提出され,さらにひどい労働実態が明らかになりました。

バイト歴約20年の私が見るすき家問題 - いつか朝日が昇るまで

 

その報告書には以下のように報告されています。

 

報告書は、社員へのヒアリング・現場スタッフへのアンケートなどに基づいて、「すき家の運営は、法令違反であることはもとより、社員の生命、身体、精神に危険を及ぼす重大な状況に陥っていた」と認定。「過重労働問題等に対する“麻痺”が社内で蔓延し、『業界・社内の常識』が『社会の非常識』であることについての認識が全社的に欠如していた」と、経営側の認識不足を厳しく指摘した。

報告書はさらに踏み込み、「『昼夜を厭わず、生活のすべてを捧げて働き、生き残った者が経営幹部になる』というビジネスモデルが、その限界に達し、壁にぶつかったもの」と言及。経営層の意識改革を迫った。

「すき家のビジネスモデルは限界」 第三者委員会が「調査報告書」を公表 (弁護士ドットコム) - Yahoo!ニュース

 

じつはこのような労働実態はすき家だけではありません。以前公表された3年離職率によれば,私が現在,バイトしてる塾業界も相当の離職率を誇っています。なぜそこまで辞めるのかについては以下の記事に書きましたのでご覧ください。

なぜ辞める?離職率公表で塾業界は大丈夫か? - いつか朝日が昇るまで

 

塾業界と飲食業は3年離職率が48%と高いことで有名ですが,すき家に関しては59%だそうで,平均よりもさらに離職率が高いということになります。その理由は以下のように書かれています。

 

「深夜、1人で接客や清掃をするのは大変」「慢性的に人不足だが、冬の鍋メニューの時期は作業が増え、アルバイトが大量に辞めた」−−。4月下旬、東京都内にあるすき家複数のアルバイト店員は、毎日新聞の取材に過酷な労働実態を証言した。

 第三者委はこうした過重労働の要因として「明らかな人手不足の状況なのに、新規出店を続けた」ことを挙げた。すき家の店舗数は4月時点で1986店舗と3年前に比べ400店舗以上増加。これに対し新入社員と退職社員の数はほぼ変わっておらず、「現場に無理をさせない限り、運営できないことは明らか」と指摘した。2011年の新入社員の58.8%が3年以内に退職した実態も示した。

すき家:過酷な労働環境…新入社員59%3年以内に退職 - 毎日新聞

 

塾業界というのも似たようなもので,私がバイトをしていたことがある塾は付帯業務と呼ばれるサービス残業がかなりありました。お金は全くでないのに夜中の3時まで作業したこともあります。もちろん私は正社員ではありません(正社員も一緒にやっていたわけですが)。こういう過重労働は「生徒のため」という言葉で当然視され,やるのが当たり前だという雰囲気が社内にあったわけです。そんな状況でありますので,先生だけではなく事務のアルバイトも過重労働だと言われて,募集かけても集まらないようです。

 

さらに飲食業界と同様,塾業界も競争が激化しているので,容易にサービスを価格に転嫁できず,過重な労働は残り続け,継続していきます。しかも一度無料で始めてしまったサービスを有料化するというのはかなりハードルが高いです。

 

しかし良かった時代を経験した経営陣は,すき家同様それは間違いだとは思っておらず,社員に強いるため社員は疲弊し会社を辞めるという悪循環が起こっているわけです。良い時代の塾であれば仕事の頑張りが実績に反映され,業績が上がる,評価が上がるという好循環だったわけですが,今は頑張ってもそれが自分の評価につながらず,むしろそれは当然と見られてしまいます。

 

すき家に関しては分かりませんが,若い人がどんどん辞めてしまう塾業界は年齢層が高いと思います。それで以前のように「最近の若いやつは…」と言っている余裕がなくなっているので,最近では労働環境の改善に努めている感じがします。少なくとも私が今いる塾はそうです。しかしそれでも正社員が毎年のようにうつ病や病気で倒れています。

 

ある先生は週に1回休むか休まないかという生活をしており,最近倒れて入院しました。また,先日,たまたまある先生の奥さんの話を聞いたのですが,その先生は年に3日ぐらいしか家にいないそうです。その先生は原因不明の体調不良で倒れたことがあります。今は回復していますが…。

 

私自身もバイトなのに「生徒のため」という思いから過重労働をし,夜,救急車で運ばれたことがあります。次の日が保護者会だったので休めない。救急車の隊員には「あなた体と仕事どっちが大事なの!!」と説教されました。幸いなことに「ストレス性の胃炎だろう」とのことで,薬だけ飲んで次の日は普通に保護者会に行きましたが,このままでは体がおかしくなるとそこの塾は辞めました。

 

アルバイトでこんな状況ですので,正社員はどれほど大変かと思います。タイムカードなんてあってないようなものです。すき家の正社員も「会社のため」と過重労働を強いられているのでしょう。結果,ブラックという言われたすき家は大変な状況になっているわけですが,こういう問題はすき家だけではなく,多くの企業で起こっている問題だと思います。

 

飲食業や塾業界って結局はマンパワーなんです。それでそのマンパワーが不足したら結局ダメになるんです。「アルバイトを雇えば…」という考えはもはや通用しません。人を育て,会社に貢献してもらうという考えがある企業がこれから残っていくと思います。すき家並びにブラック企業だと言われている経営者の方には早くそのことに気付いてほしいものです。

 

 

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