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いつか朝日が昇るまで

子育て、受験、日々考えたことなどを紹介するブログです。みなさんの気楽な子育て,中学受験を応援します。

「ゆるい就職」の経験談を話そうと思う

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以下のBLOGOSの記事を読んでいたら,三沢さん(id:TM2501)の記事が出ていて,とても楽しい気分になったので「ゆるい就職」についての経験談について書こうと思います(なんのこっちゃ)。

「ゆるい就職」はフリーター礼賛と同じなのか 「親が死んだらどうする」と懸念も

僕が「ゆるい就職」を許せない理由 - 言いたくないけど、僕が青二才です

 

それで毎日新聞の元記事を参照してみると「ゆるい就職」とは以下のようなものらしいです。

 

「ゆるい就職」は人材紹介会社「ビースタイル」(本社・東京都新宿区)の事業。週休4日、つまり週3日働いて月収15万円の仕事を紹介するという。派遣など非正規雇用。15万円は額面。手取りでは12万〜13万円か。週3日勤務は社会保険の適用外だ。

 企画した若新さんは「週5日勤務を『人生すべてを仕事に支配される働き方』『仕事のために人生があるわけじゃない』と感じる若者が増えています。大多数は違和感を抑え、安定にしがみつくが、そこから一歩を踏み出そうとする若者がここに集まった」と説明する。

 ゆるい就職:若者が正社員で働くのは「負け」 慶大助教が提案 - 毎日新聞

 

 

こうした提案には「月15万で生活できるのか」とか「将来不安はないのか」などの批判があるわけです。

 

今でもフリーターとして生活している人がおり、必ずしもすべてのフリーターが失敗とはいえない。しかし90年代のバブル崩壊とともに「自由な働き方」をしていた人たちが給与カットや失業に直面し、「こんなはずではなかった」と嘆いた人も多かったようだ。 

 「ゆるい就職」はフリーター礼賛と同じなのか 「親が死んだらどうする」と懸念も

 

 

これについては以下の記事に書きましたのでそちらを参照にしてほしいのですが,こうした批判は「今」を生きている人たちの耳には入りません。

 

起業志望の会社員男性(25)は笑って言う。「安定を求める人はこんなところに来ません。僕は元公務員。消防士時代は安定もやりがいもありました。でも満足できなかった。そもそも正社員なら安定って今信じられますか?」 

 ゆるい就職:若者が正社員で働くのは「負け」 慶大助教が提案 - 毎日新聞

 

 

 

フリーター漂流~成功と失敗を分けるもの - いつか朝日が昇るまで

 

また15万円で暮らせるのかという批判も,私のように埼玉県で月10万円で生活してきた人間にとっては「暮らせるよね」という結論になるし,「15万円だろ。それでまだ東京で消耗しているの?移住しろよ」という方もいますよね。

 

そんな話はさておき,私がした「ゆるい就職」は週2日で月20万円のお仕事で,週3日で15万円より良いお仕事でした(自慢ではありませんw)。ただこれを「ゆるい」と表現すると違うと思っていて,確かに時間的には「ゆるい」のだけど,仕事そのものは「ゆるくない」んですね。短期間でそれなりの額を稼ぐような仕事をしようと思えば,それなりのスキルが要求されます。私も「高い時給払ってるんだから,ぜひ会社の還元してほしい」と言われたので,時給に見合う働きをしなければなりませんでした。

 

またこうした働き方は全員が同じ時給になるわけではありません。当然,人によって給料が変わってくるわけで,「ゆるい就職」者たちの格差問題というのも発生しそうです。だから実際には「ゆるい」と言っても時間に余裕があるという「ゆるさ」であって仕事が楽だという意味ではないんですよね。

 

でも本当の問題はこうしたことではありません。若い時に「ゆるい就職」を選ぶと他の道を選ぶことが難しくなるということなんです。この「ゆるい就職」が今の働き方とは違う選択肢であるならば,その選択肢を選んだ人がまた別の選択肢を選ぶ道を示すべきであり,それが選択肢を提示するという意味でしょう。

 

ビースタイルの「ゆるい就職」プロジェクトリーダー、宇佐美啓さん(30)は「若者全員にこの働き方を押しつけるわけではない。選択肢を増やしたいだけ。安定を得る代わり単身赴任も長時間労働も受け入れ、家族を養うのが当然だった50、60代男性と今の若者とは見える光景が違う。ワーク・ライフ・バランスを大事にし、仕事以外にも充実感を得たいのが僕ら、そしてより若い世代」と説明する。 

ゆるい就職:若者が正社員で働くのは「負け」 慶大助教が提案 - 毎日新聞

 

私は先ほど選んだ「ゆるい就職」を今も継続しているわけではありません。それは安定が欲しいからではなく,家族を持って金が必要になったからです。しかし,「ゆるい就職」をしている人が金を今以上に稼ごうとすると,今以上に働く必要があり,結局「ゆるくない就職」になったり,今以上にはシフトに入れなくて,結局他のバイトもすることでお金を捻出せざるを得なくなるわけです。こちらも全く「ゆるくない」わけです。

 

結局,私自身は他のバイトに移って(こっちは週3日で月20万円ぐらい)で,さらに自分で会社作って金を稼いでいます,時間的にも仕事的にも「ゆるい就職」ではなくなってしまいました(笑)。ただこうしたことができるのはとても運が良いことで,実際にはそうした「ゆるい就職」の先には違う道が用意されているようには見えません。

 

選択肢というのはどの段階でも選択できるようにしておくべきであり,一度選んだら後戻りできないような選択肢の提示は無責任であると批判されても仕方がありません。私の場合は幸運なことにバイト先で出会った人が仕事をくれるので,生活できていますが,「ゆるい就職」にそうした人脈作りやキャリアアップの手段が含まれているとも思えません。そのため以下のような批判は当然でしょう。

 

東レ経営研究所ダイバーシティワークライフバランス推進部長の宮原淳二さんは「主婦や高齢者、セカンドキャリアを考え始める55歳くらいの人にはこの選択肢は面白い」と評価しつつ「新卒などこれからキャリアを積む20代には、雑多な仕事をこなし実力をつける『雑巾掛け』が重要だ。それをはしょると30、40代の仕事に響く。また『週休4日』の仕事は転職時の職歴として評価されない可能性が高い。『週休4日』を短絡的に捉えず、自身のキャリアを見据えた選択が必要だろう」と助言する。

ゆるい就職:若者が正社員で働くのは「負け」 慶大助教が提案 - 毎日新聞

 

ただ先ほども言ったように,こうした選択をする若者にそのリスクを説いてもほどんど意味がありません。責任はこれを選択する人ではなく,これを推し進める人にあるでしょう。しかし主催者は以下のように主張しているのでそうした期待はできないようです。

 

「新しいかどうか、これが意義があるかどうか、それを決めるのは、僕でも、社会でも、NPO法人とかでもないんですよ。本人たちですよ、ここに集まってる。本人たち。制度、制度って、アホか。人間なめんなよって思う」

「ゆるい就職」はフリーター礼賛と同じなのか 「親が死んだらどうする」と懸念も

 

 

それでももし「ゆるい就職」を選ぶ人がいたら,それが社会である程度評価される分野で行うのが良いと思うんですよね。私は塾業界なので,バイトも正社員も関係なく経歴として評価されるので,「ゆるい就職」していてもある程度の給料を得ることが可能です。また基本的にブラック体質の塾業界は人材不足ですので,もし正社員になりたければ中途採用という道も可能です(それで良いのかというのはありますが…)。

 

本当に「ゆるい就職」というのがあるなら,何歳であっても以下のような会話が成立するはずですね。決して「正社員で消耗しているの?」「移住しろ」などと言ってはいけません。

 

社長:「君,正社員にならない?」

 バイト:「いや,俺「ゆるい就職」してるんで興味がないです」

 

 

社畜もフリーもイヤな僕たちが目指す第三の働き方

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