いつか朝日が昇るまで

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祖母が教えてくれた「負けるが勝ち」という言葉

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以下の家入さんに関する記事を読みました。予想通りでありますがブコメには「お前はだた放り投げただけだろ」という類のものが多くつけられています。

 

もはや、家入さんの代名詞となった逃避のススメ。

僕は、逃げる哲学と呼んでいるんですけど、この逃げる哲学をつねに心に刻んでおくと、だいぶ楽になります。

ただ、いきなり、逃げても行くところがない状態でしょう。

だから、就職した、その日から、逃げる準備をしておくと良いんです。

 


仕事が辛いなら、逃げる準備を始めよう!家入一真氏から学ぶ、逃げる哲学のススメ! - 脱貧困ブログ

 

なぜ彼がただその場から逃げ出しただけだと批判されるのか。それはその逃亡が本人はどう思っているのか分かりませんが、他の人には次に繋がっていないように見えるからです。故事成語に「三十六計逃げるに如かず」という言葉があり、困った時は逃げるのが最善の手だと言われますが、あらゆるものから逃げまくるというのは想定していないでしょう。この故事成語は「困った時」限定ですからね。
 
これと似た意味の言葉で「負けるが勝ち」という言葉があります。その場は負けることで次の勝利につながるという意味ですが、単なる負け惜しみだと解釈することも可能です。ただ私はこの言葉に大変な思い入れがあります。なぜならこの言葉を私の亡き祖母がよく使ってたからです。
 
私が小学生の時、弟と喧嘩した時、「負けるが勝ち」だよと何度も言われたのですが、兄弟喧嘩ですからなかなか負けるわけにもいかないわけです。ただ一度だけ「負けるが勝ち」を実践したことがあって、何も手を出さず我慢したことがあったのですが、そんなことをしても祖母には分からず、「負けるが勝ちだよ」と言われ、「僕は我慢したんだ」と泣き喚いた記憶があります。あれは一体いつのことだったのか、全く思い出せませんが,子供心に信用されなかったと悲しくなったことを覚えています。子育て難しいですねえ…。
 
私の場合、下が二人いて、2歳差で産まれていて母親は実家に帰って出産していたので、どうしても祖母との時間が長くなりました。母親は私を家において,実家に帰って出産しており,その間は祖母と寝ていたようです。また田舎ですから長男の権威は絶大です。まあ可愛がられたという記憶があります。
 
それでどうしても祖母の影響が強く出ていると感じる時があります。例えば今国際政治の勉強しているのも、祖母が「戦争は良くない。平和が大事」とお題目のように唱えていたことと無関係ではありません。よく艦砲射撃の音を口真似で再現したり、家の電球に布をかぶせた話、空襲で防空壕に隠れた話などをしました。
 
祖母は妾の子供だったらしく,小さい頃から苦労しており、また結婚してからも飲んだくれの祖父の代わりに働きに出ていましたから、様々ないじめを受けていたかと思います。女は家庭でと言われた時代。会社ではいい役職まで行ったようです。今で言うキャリアウーマンでしょう。だから歳をとってからもとにかく家にいない。働きまくる。農家の手伝いや学校の用務員のバイトまであらゆる事をやっていました。そうした生活から祖母が「負けるが勝ち」だと思って頑張ってきたのだなとも思います。
 
それで実際、祖母は勝てたのでしょうか。それはよく分かりません。とにかく死ぬまで働くような人。そんな印象の祖母です。「負けるが勝ち」というのは祖母にとって負け惜しみではなく、大変な人生を今度は勝ってやるんだと生きる糧としていたのかもしれません。色々と口うるさい婆さんでしたが、もう亡くなって10年になります。
 
当時、私はとにかく実家に帰るのが嫌で、ずっと横浜にいました。だから死ぬ前にほとんど会わず、死に目にも当然ようにあっていません。そんなんでしたから近所のおじさんに「こんな時だけ帰ってきやがって」と怒られました。まさに田舎。そういう人間関係が嫌だから実家には帰らなかったわけですが…。
 
私自身はもうすぐ40歳ですから祖母が生きた人生のだいたい半分ぐらいを生きているわけです。私の人生は果たして勝っているのか負けているのか。これは現時点では分かりません。負け続けてもいないし、勝ち続けてもいない人生ではあるでしょう。でも祖母のように「今は負けても次は勝つ」という気持ちではいたいと思っています。
 
人間逃げたくなるような時もあるし,実際に逃げた方が良い時はたくさんあります。いじめで苦しい時や就活で死にたくなった時,「もうやめてしまえ」「逃げてしまえ」というのが最善の策でしょう。そしてそれは悪いことではありません。だから「今は逃げたけど次は勝ってやるぜ」と思っていれば逃げることを卑屈に感じることもないし,次に繋がるのではないかなと思います。
 
結局お別れが言えなかった祖母。ありがとう,私は「負けるが勝ち」で生きているよ。
 

 

 

 

負けるが勝ち、勝ち、勝ち!  (廣済堂新書)

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